「少年のアビス」峰浪りょうーあなたは、この漫画を読んで正気を保っていられるか?ー

こんにちは、つばきいとです。

みなさん、ドロドロの暗い漫画は好きですか?それとも、ハッピーなものが好きですか?

筆者は、どちらかというと、明るく元気になれる漫画の方が好みなのですが、それでも、それでも!!この漫画を推したいのです。

「少年のアビス」作・峰浪りょうと言う漫画です。

それほどまでに、衝撃を受けた作品なのです。

出典元:となりのヤングジャンプ

 

 

 

あらすじ

高校生の黒瀬令児は、家庭環境と、閉塞的な田舎生活で、将来に希望を見出せずに、”ただ”生きています。

彼に働いて欲しいと圧力をかける母親、恩を着せ、地元に縛りつけようとする幼馴染の玄など、彼を取り巻く環境は過酷です。

そんな時、大好きなアイドル・青江凪と出会い、彼女に心中に誘われます。彼はそこに救いを見出してしまうのですが、、、。

一緒に街を出ようと誘う、もう一人の幼馴染のチャコ、チャコが敬愛する小説家の男、令児の担任の柴ちゃん先生も絡んできて、物語は予想をしない方向へと進んでいきます。

 

 

映画のような画面構成とセンスの良い言葉たち

とにかく画面構成が、一つの良質な映画のようで、その画に圧倒されます。それ故に、登場人物の感情の揺れが、よりダイレクトに、読者の心にのしかかってきます。

台詞に頼らない、画一枚で登場人物の心情を読ませ、場を語り、背景を想像させる、峰浪先生の力量には脱帽します。

それだけではなく、「ワールドエンド・ボーイ・ミーツ・ガール」という副題や、「僕の死(いのち)が 始まる」といった台詞など、随所に印象的な言葉が散りばめられていいます。このセンスの良さに読者は痺れてしまうのではないでしょうか。

 

 

それぞれの抱える闇に共鳴

登場人物達は、それぞれに闇を抱えています。それぞれ、心にどす黒い感情を抱えながら、もう一人の自分という仮面をを被って普通の人を演じています。

その普通の人、普通の生活が、それぞれ連鎖するように闇を見せ始め、崩壊していきます。

それはまるでずっと注がれ続けた水が、コップから溢れ出ていくかのようです。

その様子は、側から見れば、狂っているように見えます。

しかし、読者が言語化できていない、いわゆる普通の人々が抱えている闇を、これでもかと、炙り出していきます。

そして読者は、狂気の中に、共通する自分を見つけ出し、共鳴してしまうのです。

 

 

絶望を救うのは、光か闇か

先ほども述べたように、登場人物達は、未来に希望が持てず、自分ではどうしようもできない闇を抱えて暗闇の中を生きています。

そんな時一筋の光が照らされたら、自分をわかってくれる人が現れたら、、、、。

その光が、希望でも絶望であっても、縋ってしまうのです。

登場人物達が、それぞれ何に光を見出しているのか、ぜひその目で確かめてみて下さい。

 

 

謎と伏線の行方が気になる

話は、登場人物達の闇とともに、謎も随所に散りばめられています。作者は多くは語っていません。画で語っています。

読者は、必死に読み取ろうとしますが、それでも、数々の謎は残るでしょう。

登場人物それぞれの闇は晴れるのか、救われる日は来るのか?

タイトルにある”アビス”とは、”深淵”を意味します。ぜひ、この深淵に落ちて、この作品にどっぷりと浸かってみてはいかがでしょうか?

 

 

こちらにて無料で数話読めます↓

 

 

現在4巻まで発売されていて、6/18に5巻が発売される予定です。

 

 

 

 

あとがき

筆者は、この漫画を読んで、映画「僕のエリ 200歳の少女」という作品を思い出しました。こちらの作品の主人公も絶望の中で、光を与えてくれる人に縋ってしまうんですよね。それがたとえ正解ではないとしても、、。こちらの映画もお勧めです。

 

 

 

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